その意味は、年齢による違いが小さくなること。
80代からプログラミングの勉強を始めた人、昭和のヒットソングをカラオケで歌う若者…。年齢にとらわれず新しいことに挑戦したり、自分らしさを追求したりする人が増えています。これまで、ほとんどの人は、世間の目もあり、「年相応」や「適齢期」を意識しながら生きてきました。しかし消齢化が進むことで、「何歳くらいになったらこれをするものだ」という年齢に紐づく「らしさ」のイメージは弱まっていきます。
典型的な若者像、中年像、高齢者像は、もはや現実にはいないのかもしれない。そんな生活者の気づきはやがて、年齢や属性に縛られず、もっと自由に生きてもいいんだという、性別や年代などの「デモグラフィック特性(デモグラ)」に囚われない生き方を加速することになります。
これまでの生き方を考えるための基準としていた実年齢に代わって重視されるのは肉体年齢、精神年齢など、フィジカルやメンタルが実際にどの程度の状態なのかを測定して算出される「実質年齢」です。その実質年齢を基に、自分が現実的に何歳相当なのかを意識して、人生の目標を立てたりすることになっていきます。