超高齢化社会の中、フレイルという言葉をよく耳にします。それは虚弱という意味ですが、老衰につながる表現だということでイメージが悪いことから、2014年に日本老年医学会がフレイルを提唱して定着しています。社会の高齢化、要介護高齢者が年々増加しておりフレイルを経て要介護状態となると言われています。

　プレフレイルの状態、つまりフレイルになる前の状態を見つけると、要介護状態に陥ることを防いで、健常な状態に戻せると言われています。以下、フレイルのサインといわれる5項目を紹介します。

3項目以上チェックがつけばフレイルです。1項目であればプレフレイルといいます。

　フレイル予防には次の3つが重要です。①運動：家の中で、足踏みや椅子からの立ち上がりを行ったり、屋外に出て散歩する。②栄養：1日3食とる。タンパク質を体重１ｋｇ当たり１ｇとる。ビタミン・ミネラルの不足に注意する。③社会的ネットワークを保つ：家族や友人と連絡をとり続ける。就労や趣味を続ける。

　2022年4月に日本医学会連合は、国民一人一人が自分自身のビジョンとしてフレイルを克服した社会を思い描けるよう、80歳で歩いて外出するという意味の「80GO（ハチマルゴー）」を提案しています。健康長寿を謳歌する共生社会が思い描かれています。