私たちの生活環境の中に、徐々に存在が増えてきて目に見えない形で私たちの体を蝕んでいるのがMNPです。

　石油から作られたプラスチックの破片は、洗顔料や歯磨き粉など様々な製品に配合され、使用後は海洋に排出されて、プランクトンや魚に摂取され、最終的にはMNP（マイクロ・ナノプラスチック）といい1ｍｍの1000分の1から100万分に1のサイズになり、生物体内に取り込まれたものが再度私たちの体に蓄積していきます。

　医学会では、このMNPについて発表された研究発表が話題になっています。それは、血管イベントを起こす頸動脈プラークと言われる血管の壁にへばりつくコレステロールの塊の中にMNPが58.4％も含まれていたことが明らかになったことです。2019年から話題になっているMNPですが、研究はさらに進み、私たちの体の腸管・肝臓・血液・脳など、様々な組織中からMNPが検出されています。

　除去方法としては、煮沸してフィルターにかけるとされていますが、すべてのＭＮＰを除去することは困難だと言われています。